多頭飼育崩壊現場から保護した犬たちの続報

犬の多頭飼養環境崩壊についてのご報告とご協力のお願いをしてから、施設近隣、県内そして全国の皆さんからドッグフードのご寄付をいただいております。

ご寄付いただいた方にはお礼状を順次お送りしておりますが、皆さんのご協力にあらためてお礼を申し上げます。

また、情報の拡散や口コミなどでご協力いただいている皆さんにもお礼を申し上げます。

先日の報告では犬一頭が逸走中で、捜索と保護作業が継続されていると述べましたが、逸走は関係者らの思い違いであったらしく、保護作業は終了し、保護するために設置していたケージなども撤去したと担当の厚生センターから連絡がありました。

飼い主が怪我をして入院をしているという混乱した状況でもあり、情報が錯綜していたようですが、今回の保護での入所は犬9頭で確定のようです。

その後の犬たちの状態ですが、ノミ・ダニ駆除、体内寄生虫駆除は入所後すぐに行っていますが、寄生の仕方はかなり酷く、完全な駆除には時間がかかりそうです。

 

おそらく、これまでは必要な量のフードを定期的にもらえるということがなかったためか、犬たちは入所当初はものすごい勢いで争い、奪い合うようにフードに群がっていました。

施設では毎日の食事を規則正しく行っていますが、フードを毎日、確実にもらえるようになったということが犬たちもわかったのか、徐々にそうした様子も減り、落ち着きを見せるようになり、栄養不良気味だった体つきもしっかりとしてきました。また、人に対して興味が出てきたのか、遊びの誘いのしぐさをとるようになる犬も出てきました。

犬たちは人には威嚇行動を行いませんが、一緒に入所してきた犬たち同士の関係はまだかなり難しいところがあります。強い犬が弱い犬をいじめ、噛もうとしたり、弱い犬が集団で他の犬たちに襲われそうになったりすることがあり、噛み合ったり傷つけあったりしないように、犬同士の組み合わせを考えて区分けしたり、位置関係に配慮しながら様子を見ています。

 

フードが満足に与えられない飢餓状態が長年続いていれば、犬たちで争いあうことも多かったでしょう。また、犬たちの激しい喧嘩がはじまった際に飼い主がそうした状況に適切に介入して関係を調整することや、弱い犬や狙われやすい犬への配慮もなされていなかったのでしょう。争いかけた犬たちには威嚇の域を超えた凄まじいものがあります。

 

先の記事では、保護した犬たちには飼い主が登録した犬種とは異なる体つきや特徴も見られることから、今回保護した9頭以外にも犬たちが多くいたのではないかと推論を述べました。

犬たちが入所した直後の目視による確認で、喧嘩でできたような傷が体に多くあったことが気になっていましたが、こうした犬たちの様子からすると、やはり犬同士の喧嘩によって亡くなった犬も多くいたのではないかと考えています。まずはこれまでの飢餓状態からくる不安や興奮を取り除くために、犬たちにフードを十分に与えて、心身の安定を確保することを重視したケアを行いたいと思います。

犬同士でグルーミングをする様子も見られるようになってきており、もともとは性格のよい犬たちであると思います。 散歩などについても、おそらくこれまで一度もそうした経験がなかったと思われるので、そうしたことにも少しずつ慣れさせてゆく必要があり、時間がかかるかもしれませんが、よい形での再社会化を進めたいと思います。

犬舎にはすでにご紹介済みの大型犬もおり、現在、犬たちのフードはドライフードだけでも1か月に最低およそ300キログラムを消費します。皆さんからフードのご協力をいただいておりますが、犬たちの食欲にフードの備蓄がおいついていません。

栄養価の高いパウチフード、ウェットフード、ドライフードの寄付のご協力は継続していただけますようお願いします。

また、先の報告ではドッグハウス、ステンレス皿(直径20~30センチ程度)についても寄付のお願いをしております。

ドッグハウスについては、県内のホームセンターの販売売り場を一通り見ましたが、販売スペースの関係からか、中型犬用のものは一点あるかどうかという状況で、値段も比較的高価であるため、頭数分を揃えることができていません。

ドッグハウス、ステンレス皿のいずれも、特に激しい破損や汚損がなければ既に使用されていたものでも構いませんので、不要となっているものなどがありましたらお譲りいただけると助かります。

先の活動報告以降、動物のネグレクト、虐待、入所などについての相談を受け、いくつかのケースでは現状確認などを行いました。また、猫4頭、犬1頭が新たに入所しました。近い日時での動物の入所相談も受けているところでもあります。

キャットフード、新聞紙、布・毛布・保温用品のご寄付のご協力も引き続きおねがいします。

 

◇新聞紙のご寄付については、この記事もご確認ください。

新聞紙の寄付募集のお願い

 

◇保管用品のご寄付については、この記事もご確認ください。

保温用品・猫用ウェットフードの寄付募集のお願い

 

◇毛布類のご寄付については、この記事もご確認ください。

大きな布類をお送りいただく際のお願い」。

 

◇すべての物品のお送り先は能町施設宛でお願いします。

  • 能町施設:〒933-0005 富山県高岡市能町南3-41
  • 電話:080-6352-1199

寄付品を施設にお持ちいただく場合、お問合せ前に「寄付物資による支援」内の持ち込み時の留意点についての記述を必ずご一読いただくようお願いします。

 

皆さんのご協力をお願いします。