2019年の12月に発行された、小学校低学年を対象とした動物愛護啓発冊子『親子で学ぼう どうぶつのこころ』の内容が改訂され、2020年度版が現在配布されています。
2020年度版では下記の3点の内容が加筆されました。
- 多頭飼養崩壊。動物の不妊去勢手術の推奨
- 猫の室内飼養の推奨
- ズーノーシス(人獣共通感染症、人畜共通感染症、動物由来感染症)
これらはいずれも動物との関わりにおいて近年重要な問題となっている事柄です。
ニュースなどでも取り上げられることの多い上記2点と比べると、ズーノーシス(zoonosis)は、やや聞きなれない言葉かもしれません。ズーノーシスは「人獣共通感染症」「人畜共通感染症」「動物由来感染症」などと訳されます。WHOはズーノーシスを「脊椎動物と人の間で自然に移行するすべての病気または感染」と定義しています。
【参考】人獣共通感染症 (日本WHO協会によるWHOの報告の訳出)
【参考】動物由来感染症(国立感染研究所感染症情報センターの記事)
いま首都圏を中心に激しい勢いで感染が拡大している新型コロナウイルスも、人から猫・犬などへの感染例が確認されています(現時点ではいわゆる「ペット」から人への感染例は確認されていません)。
私達の命と健康を守り、身近な動物たちを守るためにも、ズーノーシスに関する知識をもち、対策を講じることはとても大切です。
動物愛護法は第七条二項で、「動物の所有者又は占有者は、その所有し、又は占有する動物に起因する感染性の疾病について正しい知識を持ち、その予防のために必要な注意を払うように努めなけれならない」と定めています。
厚労省からはズーノーシスに関する様々な啓発用の資料やツールが公開・提供されていますので、こうした資料やツールも活用し、ズーノーシスの正確な知識を得て、皆さんの周りにいる人たちや動物たちの健康や生命を守って頂きたいと思います。
【参考】(厚労省のズーノーシス関連ページへのリンク)
「ズーノーシス 動物由来感染症ハンドブック2020」(pdfファイル)
12月18日のFMとやま「ツール・ド・フライデー」では『親子で学ぼう どうぶつのこころ』2020年度版について簡潔な特集がなされ、制作に携わった株式会社チューエツさんから山田望鈴さん、イラストレーターの山崎たかし(元channel2.3)さんが出演され、ピース・アニマルズ・ホームも同席しました。
番組の司会進行を務める山崎奈津子さんは「このキャンペーンを通して、多くの方にペットの命について考えていただきたい」と述べられ、ピース・アニマルズ・ホームは、今回の2020年度版はコロナ禍に対応して初版より内容もよくなっており、今後更に、より幅広い内容を持ったロングラン的な冊子にして頂きたいと、この冊子の今後にも期待していることをお伝えしました。
『親子で学ぼう どうぶつのこころ』2020年度版は、富山県内すべての小学校2年生を対象に配布され、FMとやまさんの本社およびアーバンスタジオ、株式会社チューエツさんの本社、富山県内のペットショップ、動物病院などでも配布が行われています。
『親子で学ぼう どうぶつのこころ』の冊子はピース・アニマルズ・ホームの募金箱設置協力店にも置かれています。また、施設での手渡し、送付(郵送料はご負担をお願いします)などによる配布も行っています。部数が限られていますので、必要とされる方はお早めにウェブサイトのお問い合わせフォームなどからご連絡ください。
なお、『親子で学ぼう どうぶつのこころ』2020年度版のPDFデータは、株式会社チューエツさんのウェブサイトで閲覧・ダウンロードできます。
※ピース・アニマルズ・ホームのインスタグラムアカウント。
(1)公式アカウント
「peace animals home - official」
(2)ボランティアアカウント
※ラジオ番組『We Love Animal』を、毎月第1週の火曜日の午後17時10分頃からFMとやま『ヨリミチトソラ』内で行っています。毎回ゲストをお迎えして動物愛護を中心にお話しいただいています。