能町施設の猫部屋の改装を行いました

能町施設は屋外犬舎と屋内の犬部屋・猫部屋から構成されています。猫部屋は、ピース・アニマルズ・ホーム創設当初には応接・面会用の室として用いられていましたが、動物の保護・入所要請の急増に伴って調度類を撤去し、猫達の部屋へと転用しました。

動物たちの生活の質にも影響する過密化への対応と居住環境の整備は重要な課題であり続けています。昨年ご報告し、現在施工作業中の新猫舎の増設はこの問題に対処するためですが、これ以前にも、用地と家屋を取得し、施設の機能と役割を分散化させ、能町施設内の動物たちの居住環境を整備・改善する機会があったものの、諸事情で実現には至りませんでした。

 

保護施設用としてではなく応接間として作られたために、抜け毛をはじめとする保護施設特有の汚れを除去しにくく、床や壁の汚損、備品の傷み、通常の生活では想定できない劣化や老朽化のような諸問題も生じていました。清掃やメンテナンスに時間と労力が割かれると動物のケアの質にも影響します。しかし、動物たちの食費や医療費を優先しなければならないため、出来る限りでの除菌、清掃、部分的修理などに対応は留まり、根本的なリフォームをする余裕がありませんでした。

能町施設の猫部屋の根本的改善に着手できるのは建設中の猫舎の稼動後と考えておりましたが、改装費用を全額負担頂いたピース・アニマルズ・ホーム正会員の田中さんのご厚意により、この度、猫部屋のリフォームがなされました。

 

ピース・アニマルズ・ホームにコミットされる以前から、ご自身で多くの動物たちを保護しておられた田中さんは、多くの動物をケアすることに伴う様々な問題や難しさをよく理解しておられ、施設の動物のケアに長く通われる中で、動物たちが穏やかにすごし、スタッフやボランティアの方たちの負担を減らせる為にご自身が出来ることはないかと考えられ、今回の猫部屋改装のご提案をされました。

改装計画は田中さんと、工事を担当された福光組の林さんの主導によってなされました。林さんの良心的な費用設定や、コンパートメントの設計や試作のために何度も施設に足を頂いた折に、施設の動物たちに気遣いを示しておられた様子から、林さんご自身も動物がお好きで、犬や猫の保護だけでなく環境保全活動にも熱心な田中さんの考えやスタンスをよくご理解された上でこの仕事に臨まれたようです。

 

猫たちのコンパートメントには木材を使用しています。一般的には保護施設での調度などへの木材の使用は、自然素材という点で動物たちにとって馴染みやすいものであることを理解していても、耐久性や衛生面での注意上、難しいところがあります。

今回は、動物たちの暮らし心地に配慮し、動物たちが居心地よくすごせるような空間を作りたいと考える田中さんと、その考えを尊重しつつ、パーツに汚損や劣化が生じても交換しやすいように材料の調達やコスト面でも創意工夫を発揮された林さんの試行錯誤を経て、こうした仕様となりました。木の香りが清々しく、猫たちも想像以上にはやく新しい環境に馴染んでいるようです。床の張替えと、通常の網戸から逸走防止用の強化網戸への入れ替えも行われました。

 

改装当日は、猫たちの移動や後片付けなどでボランティアの方たちにも遅くまでご協力頂きました。ピース・アニマルズ・ホームを通じて地域の動物愛護活動を活性化したいと考えておられる皆さんによってピース・アニマルズ・ホームは支えられています。動物たちが穏やかにすごせるように様々な形で尽力いただいている皆さんにお礼を申し上げると共に、今後も皆さんのご協力をお願いします。

 

なお、先には今春以降に稼動予定とお伝えした新猫舎の建設の進捗具合ですが、冬場に備えた電力容量アップや水場の増設の為の下見調査などで想定外の出費がかさんだため、水場、空調の設置、逸走防止強化策や視認性の確保など、優先順位を設けながら工事を順次進めているところです。

新猫舎の稼動後、能町施設の猫部屋の猫たちは、家庭的な雰囲気に出来るだけ近い環境で猫たちが穏やかに暮らせることを目指している新猫舎に移動し、能町施設では隔離が必要な保護直後の猫や、集中的なケアが必要な疾病を有する猫たちが暮らす予定です。