ペットの災害時対策セミナー受講

NPO法人アナイスの平井潤子講師を迎えて、11月9日に富山県総合情報センターで開催された「ペットの災害時対策セミナー」を、ピース・アニマルズ・ホームのスタッフと正会員、ボランティア会員が受講しました。


同行避難においては、飼養者と動物の生命を守るという動物愛護の観点だけでなく、人と動物とが近接しながら暮らす避難生活で生じる様々な衛生管理の問題や周辺環境への配慮が必要です。


飼養者と動物がおかれている条件や環境は千差万別であり、それぞれの家庭や状況に応じた独自の避難計画を準備する必要があります。避難生活においては、ストレスや感染性疾患、連れ去りや虐待などから動物を守る責任と、咬傷事故防止や動物アレルギーを有する人や動物嫌いな人への配慮という他の避難者への責任が飼養者に生じます。


アナイスは「準備」「避難」「責任」という動物防災の3R(Ready、Refuge、Responsibilty)を提唱しています。飼養者が自分と動物の生命と社会への責任を果たせるように、災害時に動物の飼養者が安全かつ迅速に動物と同行避難し、避難生活で、人と動物がトラブルを起こさず共生できるために必要な情報をウェブサイトなどで提供し、普段から備えが出来るように啓発活動を行っています。


災害への準備は災害時の必需品を揃えたりするだけでなく、ワクチンの確実な接種や届け出を済ませることは、避難所での感染症対策や、フードや必要品などを準備・配給する際の頭数把握においてとても重要であること、動物が疾患を有しているならば病状や処方について理解しておくこと、クレートトレーニングや、吠え癖や動物の人見知りを減らす動物の社会化を進めること等々、普段からの動物への適切な接し方が、災害の発生時にはそのまま災害対策となるという指摘は、とても重要であると考えさせられました。