富山総合防災訓練・動物同行避難訓練について

8月27日に砺波市で開催された動物同行避難訓練の様子が、とやま動物愛護ホームページで公開されました。ピース・アニマルズ・ホームはこの訓練に、避難者の受付、動物の保管、記録撮影などで参加・協力しました。

富山県は長らく大規模災害を被った経験がなく、県民の防災意識もそれほど高くはありませんが、例えば1586年には天正地震、1858年にはマグニチュード7.1の飛越地震という大災害に見舞われた歴史があります。また、現在も全国で深刻な水害や土砂災害が発生しています。


被災経験や被災地でのボランティア経験などがなければ、災害について考えることや、具体的な対策をとることは難しいかもしれません。動物との同行避難という、東日本大震災以降になって、ようやく環境省が推奨するようになった事柄については尚更そうかもしれません。
今春の熊本地震においては、避難所に動物専用スペースを設ける旨を記したガイドラインを熊本県が策定していたけれども、その指針を市町村に配布・周知する前に地震が発生し、多くの避難所での動物専用スペース設置が間に合わなかったことや、他の避難者からの苦情によって避難所内へのペットの入室を自治体から断られたという事例があったことを毎日新聞が報じており、また、動物との同行避難を断られたという被災者からの相談が600件あったという報道も出ています。

 

動物との同行避難を当たり前のものとするには、平常時から自治体、地域の防災担当者、周囲の人達と動物との同行避難について話し合う機会を持ち、合意を形成しておくことが重要です。
各市町村などでの防災訓練の折などに、災害とそれへの対策について周囲の人たちと話しあったり、考えあってみてはいかがでしょうか。

【参考】
富山県に被害を及ぼした地震
http://www.jishin.go.jp/main/yosokuchizu/chubu/p16_toyama.htm
熊本地震の被災ペット対応
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/disaster2/situation2.html

『毎日新聞』「『避難所で迷惑になるから』ペット連れも車中泊」

http://mainichi.jp/articles/20160512/k00/00e/040/213000c

HEALTH PRESS』「避難所では疎まれる『ペット』の現実~全国初の『犬の殺処分ゼロ』達成した熊本市でさえ」

http://healthpress.jp/2016/04/post-2377.html